肩こり「つり革の持ち方」説に注意 (筆 藤野 斉) [【健康】その他]
昨日、お2人の方に質問されたのでございますが・・・
「ふじのさん、肩こりにならない“つり革”の持ち方知っている?」
テレビのクイズでやっていたそうなのでございます。
答えは、
「親指と人差し指は、つり革から離して持つ」
その理由は、力が入り過ぎるから。
中指・薬指・小指で持つと力が入らないので、肩は凝らない。
とのこと。
・・・ほほう。
これは、
机上の空論、というか、本末転倒というか、というか
正解者がいたのか否か知りませんが、
いたとしたら、なんだか怪しいものでございます。
昨日に続いてテレビへのつっこみシリーズでございます。
といいますか、
院内で話題になりますので、一応、ふじの整体院 的 回答でございます。
まず、
「つり革」についてよく考えてみて下さい。
つり革で全体重を支えている人がいますでしょうか。
いるとすれば、子供達か、酔っ払いか、眠い人、ぐらいだと思います。
つまり、
力いっぱい、つり革を握っている人は、いない、ということなのです。
そもそも、つり革は体重を支えるものではなく、
「体のバランスを保つために、倒れないため」に、最小限の力をもって、掴んでいるのでございます。
よって、
つり革を掴む時、みんな、力が入り過ぎているので、
指三本でつり革を握り、
力を入らないようにするというのは、
少し「的外れ」な気がするのは私だけでしょうか。
「力を抜く」というのは、
肩こり予防には重要ですので、それはもちろん正解です。
しかし、その方法が「三本指」で持つというのが、
引っかかるのでございます。
私の回答としては、
ただ単に「力を抜いて、つり革を掴む」
そして、
指は今まで通りで良い、
というものでございます。
この「指は今まで通りで大丈夫」というのが、ミソです。
先ほども書きましたように、つり革は「体のバランスを保つこと」が主な役目でございます。
よって、もし、急激に体に衝撃が加わり、体のバランスを崩すような事態が起こったらどうでしょう。
つり革で体を支えなければなりません。
この時、三本指だと、力が入らず「危険」に陥る可能性があります。
やはり、通常のように五本指で持つ方が危険に対処できるのです。
それもできるだけ力が抜けている状態の方が、咄嗟の異変に対処できます。
もちろん、首・肩こり予防等、健康には、力を抜くことは重要な要素です。
また、そういった意味では、三本指だと本当に力が抜けるのでしょうか。
逆にバランスが悪く、余計にその三本に今まで以上の力が入ってしまう可能性の方が強いと思います。
いかがでしょうか。
ということで、
つり革は、
「安全の為」に
瞬間的に事態に対応できるよう
五本指で掴むようにしましょう。
そして、
「健康の為」に
できるだけ力を抜いて、最小限の力をもって、
掴むようにしましょう。
〔おわり〕
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全国カイロプラクティック研究協会
藤野 斉 (ふじの ひとし)
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